先日下記のツイートをしました。
ゴーンさんの会見の件、
テレビの解説ではコメンテーターが
“日本人としては腹が立ちますよね”
とか仰っておられた。
解説にもなってないし、ただの私的な感情だけを述べてるコメンテーター。
圧倒的にちきりんさんのツイートの方が、わかりやすいです。
(引用RT元のちきりんさんのツイートはこちらから)
(アナウンサーさんとコメンテーターさんの詳細なやりとりはこちらから)
上記のツイートは、ちきりんさんの影響力とゴーン氏の会見自体の話題性もあり、約10万人超の方に届きました。
僕は個人で発信も行っていますが、
広告の仕事もしています。
ゴーン氏の会見をみて、
広告屋として感じた、マス・メディアの「限界」の話をしようと思います。
カルロス・ゴーン氏の会見で感じたマス・メディアの「限界」
マスメディアには、以下のような特徴があります。
マス・メディア・・・
マス(大衆向け)のメディア。多くの人に同時に届ける。情報としては、一方通行
テレビ・ラジオ(地上波民放)・・・
視聴者・リスナーは無料
スポンサーからの広告費やスポンサー費で成り立っている。
新聞・雑誌・・・
販売の利益もあるが、多くはスポンサーからの広告費やスポンサー費で成り立っている。
マス・メディアの主な収益源は、広告費や、スポンサー費です。
マス・メディア=マーケティング ツール
マス・メディアは、スポンサー企業向けのマーケティングツールです。
企業は、マス・メディア企業に広告費を支払い、広告を出します。
つまり、マス・メディア企業のお客さんは視聴者ではなく、スポンサー企業です。
スポンサー企業の情報を拡めるために、たくさんの人が見たくなるコンテンツを作ります。
つまり、マス・メディアの情報は、コンテンツマーケティングだったりします。
現代のマス・メディアのジレンマ
現代のマス・メディアは、以下のようなジレンマを抱えています。
・スポンサーが損をする情報は、取り扱いが難しい
(スポンサー批判ばっかりしていると、スポンサーが離れてしまう恐れがある。収益源の多くがスポンサー費なのでスポンサーが減るということは、死活問題)
・「数字が取れる」内容を放送する必要
(スポンサーの情報を多くの人に届ける必要があるので、多くの人が「みたい」「気になる」「おもしろい」と思う番組制作をする必要がある。)
・「高齢者」向けの内容が多くなる。
(現代の日本社会は「少子高齢化社会」つまり、「若い人」が少なく、「高齢者」が多い状態です。となると、メディアは人口比率の少ない「若者」より、人口比率の多い「高齢者」が好きそうな内容を放送するようになります。)
マスメディアは上記のようなジレンマの中で、出来うる限り「正しい」・「良い」情報を配信しています。
このように客観的事実として、“マス・メディアはマーケティングのツールであり、様々なジレンマを抱えている。故に、「限界」がある、と感じています。
コメンテーターさんの発言について
以上を踏まえた上で、ゴーン氏の会見の話に戻ります。
ツイートにも記載していますが、
某民放局で、以下のようなやり取りがありました。
アナウンサー「この会見、どう思われますか?」
コメンテーター「日本人として腹が立ちますよね。」
正直、会見の解説、というよりかは個人的な感情を述べておられる様に感じました。
ツイートがある程度拡散されたので、僕と同じように感じた方も多かったのだと思います。
コメンテーターさんからリプライをいただきました
やっぱ「マス・メディア」はどうしてもスポンサーの手前、やはりぶっちゃけ話は難しいのかな。
スポンサーとの「ジレンマ」があり、立ちいった話はしづらいのか。
といった結論を書こうと思っていたのですが、
まさかの、コメンテーターさんからリプライが届きました。
こちらが送っていただいたリンクです。
https://www.facebook.com/100000386858234/posts/2772448162778052/?d=n
一部引用します。
ゴーンさんについて僕が言いたかったことは2つあって、ひとつはゴーンさんの日本の司法制度に対する尊敬(レスペクト)の欠如とそれによるナショナリズムの台頭の問題です。
(引用)山口 揚平氏の投稿より
裁判の前での逃亡、保釈中も豪遊しており、僕もスタバで見かけましたが堂々たる感じでした。今回の逃亡で日本国民の感情はかなり逆なでされていて、これはナショナリズム(自国主義)から国際紛争へ発展する可能性もあるということです。
ただ中長期的には日本の古い社会制度を国際基準に引き上げるきっかけも与えるかもしれないというのが2つ目のポイント。
日本ではたしかに三権分立(司法・立法・行政)がなされていない。皆も知ってるように政治的意図と司法が結託している。これが正されることは権力の一極集中を抑えるためにも重要です。ただ会見ではそのような話は出ませんでした。
真意を伺い、「なるほどな」と思いました。
しかし、放送からは真意を感じ取れなかった、というのが正直なところです。
マス・メディアの「限界」を超える
マス・メディアは「一方的な」情報発信で、どうしても発言の真意が読み取れないことがあります。
例え間違った解釈をしていたとしても、誰に正されることもなく、そのまま誤解をしたままになることが多そうです。マス・メディアの「限界」を感じました。
今回はテレビの「放送」に対して、僕が感じたことを「発信」し、それが山口氏に届き、さらに「反応」してくださったので発言の真意を知ることが出来ました。感謝です。
今まではテレビを「観る」そして、「感じる」で終わっていました。
ですが現代は「発信」が容易に出来るようになりました。
そして「発信」したことにより、「発言の理由」を知ることが出来ました。
マス・メディアが「信頼出来ない」「面白くない」と考える方たちへ
最近はテレビをみない方も増えており、マス・メディアを「信頼していない」という方も少なくないかと思います。
もし、マス・メディアが信頼できず「おかしい」「よくわからない」「間違っている」と感じた時は、「発信」することが重要だと思います。今回のツイートは発言者の山口氏まで届き、発言の真意を伝えて頂けました。
マス・メディアは一方的に情報を伝えることしか出来ません。
そして、スポンサーがいて成り立っている「マーケティングツール」であることも事実です。
ですが、TwitterやSNSで感じたことを「発信」すればそれは視聴者の声となってきっとメディア側に届きます。
メディアが「信頼出来ない」「面白くない」とおもうのならば、「発信」しましょう。
もちろん、誹謗中傷は良くないですが、的を得た批判や議論はメディアにとっても、視聴者にとっても必要なことだなと思います。
少し散らかってしまいました。スミマセン。これで終わります。